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薬では救えない「心の痛み」も解消? 老舗製薬会社がAIキャリア支援に乗り出した「納得の理由」

薬では救えない「心の痛み」も解消? 老舗製薬会社がAIキャリア支援に乗り出した「納得の理由」

「時短はお荷物?」働く女性が直面する“社会人10年目の壁”。この悩みに、老舗鎮痛薬メーカーのエスエス製薬が異例の「AIキャリア相談」を開始した。薬では救えない「心の痛み」に寄り添う新戦略の狙いとは?...

1200人の働く女性を対象に調査したところ、約30%が「キャリアの悩みをAIに相談している」という。この調査結果を発表したのが、解熱鎮痛薬などで知られるエスエス製薬(東京都新宿区)。同社は自ら「AIを回答者にしたチャット型キャリア相談サービス」まで開始した。なぜ、製薬会社が本業の「薬の販売」ではなく、テクノロジーを使ったキャリア支援に乗り出したのか? 「当社にはEVEという女性をメインターゲットにした解熱鎮痛薬ブランドがありますが、頭痛や生理痛などの体の痛みだけでなく、女性たちが感じている心の痛みからも解放したいという想いから、『BeliEVE PROJECT(ビリーブプロジェクト)』というプロジェクトを立ち上げました」 こう語るのは、このプロジェクトを担当している平川梨絵さん。 EVEが誕生したのは、1985年。折しも男女雇用機会均等法が制定された年。女性たちが社会進出していこうというときに生まれた薬だ。その後、ラインナップを広げて40年、女性の体の痛みに対処してきた。心の痛みに対するサポートとして、’25年7月から開発が始まったのが、独自AIとチャット形式でキャリアの悩みを相談できるサービス『BeliEVE Mentors(ビリーブメンター)』だ。 時短はお荷物? AIが答えるリアル しかし、これまでも女性たちは悩みをAIに相談していた。既存のAIが提供するサービスとは何が違うのだろう。 「既存のAIは相談者の言うことを肯定してくれる傾向がありますが、実体験に基づいたアドバイスや気づきが得られにくいということがありました。このサービスでは、実体験に基づいたアドバイスを通じて、気づきが得られる対話体験になるように、AIに働く女性たちのリアルストーリーを“肉付け”したんです」 “肉付け”するために、エスエス製薬では大規模アンケートに加え、さまざまな業種の女性たちにインタビューを実施。それを元に価値観などを分析し、年齢・価値観・職種の異なる6種類の女性AIメンターを作った。 教育企業のマーケティング部門に勤務する31歳の由良舞、Web出版社に勤める33歳の九条藍、不動産会社に勤め、2人の子どもをもつ35歳の樋口ゆいなど、人物設定は具体的だ。彼女たちが一様に30代前半〜半ばに設定されているのには理由がある。 「調査をしていくなかで、女性には“社会人10年目”の壁があることがわかってきました。このぐらいの年齢になると、結婚したり、子どもができて、仕事との両立を悩み、キャリアを諦めてしまう女性が多いのです」 AIメンターには、LINE上のチャットを通じて相談できる。特設サイトではそれぞれの自己紹介に加え、漫画でもどのような価値観を持っているのか紹介されているので、利用者は「意見が聞いてみたい」と思うメンターを選んで相談すればいい。

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