岡本和真にGG受賞の可能性 “鬼門”は今や過去...カナダも称賛、データが裏付ける「真価」

巨人からブルージェイズに移籍した岡本和真内野手は、前半戦を終えて打率.239、22本塁打62打点、OPS.788の好成績を残した。早くも日本人選手1年目の本塁打数で歴代トップタイに立つ打棒が注目されるが、見逃せないのが守備での貢献だ。過去、多くの日本選手が阻まれた“内野の壁”を乗り越えつつある。
岡本和真にGG受賞の可能性 “鬼門”は今や過去...カナダも称賛、データが裏付ける「真価」 DRS5はア・リーグ三塁手3位...メジャー全体6位 巨人からブルージェイズに移籍した岡本和真内野手は、前半戦を終えて打率.239、22本塁打62打点、OPS.788の好成績を残した。早くも日本人選手1年目の本塁打数で歴代トップタイに立つ打棒が注目されるが、見逃せないのが守備での貢献だ。過去、多くの日本選手が阻まれた“内野の壁”を乗り越えつつある。 岡本は巨人時代にゴールデン・グラブ賞を計3回(三塁手で2回、一塁手で1回)獲得した。安定感のある守備を見せていたが、メジャー移籍後はダイビングキャッチ、ベアハンドプレー(素手での捕球)など印象的なプレーを連発している。 4月26日(日本時間27日)のガーディアンズ戦では、三遊間を襲った強烈な打球に反応すると、膝をつきながら体を一回転させ、そのまま一塁へ送球。アウトをもぎ取ると、マウンド上のケビン・ガウスマン投手も思わず拍手を送っていた。カナダ放送局「スポーツネット」でもたびたび岡本の好守はハイライトとして取り上げられており、地元メディアやファンからも絶大な信頼を得ていることがうかがえる。もっとも、その価値は印象だけでなく、数字としてもしっかり裏付けられている。 守備全般での貢献度を示す指標「DRS(Defensive Runs Saved=守備防御点)」は前半戦を終え、三塁手メジャー6位の「5」をマークした。ア・リーグに限れば、ケイレブ・ダービン(レッドソックス)、マイケル・ガルシア(ロイヤルズ)に次ぐ3位に位置している。一方で、MLB公式サイトの『ベースボール・サバント』が算出する「OAA(Outs Above Average)」は「±0」だが、内訳を見ると岡本の明確な強みと課題が見えてくる。決していわゆる「守備が並の選手」というわけではない。 では、具体的に岡本の三塁守備は何が優れているのか。スタットキャストのデータを見ていくと、岡本の最大の強みは「サードの定位置」だ。 三塁手の定位置付近に飛んだ打球に対しては、127回の守備機会で推定成功率74%に対し、実際の成功率は76%を記録し、OAA「3」と高い安定感を誇る。加えて、難易度の高い三遊間寄りの打球に対しても、推定成功率66%を上回る68%の成功率を残し、OAA「1」をマーク。基本に忠実なポジショニングと、持ち前の強肩を生かした深い位置からのアウト奪取能力が数値として証明されている。 日本選手のGG受賞は2010年のイチローが最後...内野は皆無 一方で課題もある。それは“遊撃手”での守備だ。メジャーでは打者の傾向に合わせた細かい守備位置の微調整が頻繁に行われ、三塁手の岡本も本来の定位置を離れ、遊撃手が守るべき深いエリアへと守備位置を移動させることがある。 実際に、スタットキャストで「遊撃手としての役割(Role of SS)」に分類された35回の守備機会において、岡本は推定成功率71%に対して実際の成功率が62%にとどまり、「OAA-3」と苦戦していた。本来のサード定位置から離れた変則的なポジショニングにおいて、メジャー特有の打球スピードや角度へのアジャストに、まだ少し戸惑いがあることを示している。このシフト時のマイナスが、総合OAAを「±0」に押し下げる要因となっていたのだ。 言い換えれば、定位置の「三塁手」として出場している限り、岡本はメジャーでもトップクラスの守備職人と言っていい。対戦打者の傾向に伴う位置取りの変化やイレギュラーな守備機会に“慣れる”ことで、後半戦や2年目以降にこの遊撃エリアでの数字がさらに改善する余地は十分にある。 三塁手としての弱点が極めて少なく、DRSでも確実にチームのピンチを救うプラスを計上していることは紛れもない事実だ。これまで日本人内野手にとってメジャーの守備は“鬼門”とされてきた中、岡本が打撃だけでなく守備でも強烈な存在感を見せていることは特筆に値する。 メジャーで日本人選手がゴールドグラブ賞を受賞したのは、2001~10年のイチロー(右翼手部門)だけ。内野手での受賞となれば、日本球界にとっても歴史的な大偉業となる。すでに1年目の本塁打数更新に王手をかけている岡本が、守備でも新たなページを刻むのか。後半戦の活躍に改めて期待したい。 (Full-Count編集部)
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