首相「数の力」強行、与野党と溝 国会出席少なく自民とあつれき 野党は維新法案の審議優先に反発(北海道新聞)

事実上閉会する今国会で、高市早苗首相は2月の衆院選圧勝を奇貨として「数の力」を振りかざした結果、与野党と溝を深め、審議難航という自縄自縛に陥った。日本維新の会との連立政権合意に基づく法案の審議入りを
事実上閉会する今国会で、高市早苗首相は2月の衆院選圧勝を奇貨として「数の力」を振りかざした結果、与野党と溝を深め、審議難航という自縄自縛に陥った。日本維新の会との連立政権合意に基づく法案の審議入りを強行して野党の反発を招く一方、自身の国会出席を巡り「二枚舌」とも言える対応で自民党とのあつれきを生んだ。首相の国会軽視は最終盤まで続き、秋の臨時国会も一筋縄ではいかなそうだ。 今国会は官邸の強引さが際立った。例えば24日に駆け込みで成立した「副首都」構想関連法だ。 参院での採決を拒否し充実審議を求める野党に対し、官邸幹部は会期の再延長をにおわせた。少数与党の参院で審議が滞っても、衆院で再可決・成立できる憲法の「60日ルール」を念頭に、幹部は「会期の大幅延長もやむを得ない」とし、いったんは今国会での成立を断念した衆院議員定数削減法案の審議再開までちらつかせた。 運営混乱招く 少数与党の参院の形骸化につながる会期延長を示唆する官邸。過半数に2議席足りず、自ら無所属議員に協力を要請する自民の松山政司参院議員会長とは対照的に、政府高官は「参院が否決するなら、衆院で再可決すればいい」と言い放った。 官邸の強硬姿勢は、衆院選で得た3分の2超の議席数を「民意」と位置づけ、国民が政権の行動を支持するとみているため。その自信は国会運営に及び、強引に取り仕切ろうとして混乱を招くという事態が続いた。 6月下旬には他に重要法案があるにもかかわらず、定数削減法案の審議入りを強行した。民主主義の土台に関わる法案を数の力で強行する政府・与党に野党が反発し、政策では重なる部分もある参政党や国民民主党も審議拒否に回った。自民参院中堅は「維新への義理立てを重視するあまり、官邸は法案の優先順位を見誤った」と苦言を呈する。 強引な手法に反発するのは野党だけではない。審議日程などで野党と協議しても、官邸の強行や横やりで台無しにされてきたのが自民国対幹部だ。特に首相の国会出席を巡る「二枚舌」とも言える対応には、煮え湯を飲まされてきた。 首相は国会答弁や記者会見などでは「国会から求められれば出席する」と強調し、前向きな姿勢を示す半面、国会が空転する中、自民幹部が予算委集中審議への出席を水面下で求めると拒否してきたという。自民国対幹部も「官邸とうまく意思疎通ができない」といらだちを募らせた。
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